夏の終わり

今年、関東は早々と梅雨が明けてしまいました。6月に梅雨が明けるのは、観測史上初ということ。子どもの頃は、梅雨が嫌いでした。雨でどこにも遊びに行けないし、なんだか暗い気持ちになったものです。そんなわけで梅雨を象徴するかのようなアジサイも嫌いでした。子どもの私には、なんだか地味で冴えない花に思えたのです。でも、年を重ねるにつれ、梅雨が好きになりました。5月には淡い色だった草木の緑もぐっと深くなり、雨をたくさんあびて、ぐんぐんと成長していくのを感じます。緑の中にいるとむせ返るような、息苦しいような、そんな草木の息づかいが感じられます。梅雨明けには、雷鳴がとどろき、雨がやむと蝉が一斉に鳴きだす。そんないさぎよい梅雨から夏へのバトンタッチも好きです。それなのに今年の梅雨は、いさぎよさとは程遠く、西日本にとんでもなく長い間大雨を降らせてから去っていきました。西日本豪雨により被災された方々には、心よりお見舞い申し上げます。長かった今年の夏。そんな夏もいつの間にか立秋もすぎて、夜には鈴虫が鳴くようになりました。夏の初めに作ったドライフラワーもすっかり色あせて、夏の終わりを感じます。今では大好きなアジサイと、クリスマスローズをドライにしてリースに。夏の初めの写真です。

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